飲食店をはじめると、やらなければいけない業務がたくさんありますよね。
経理もそのうちの1つですが、

経理って、どうすればいいの?
と思う方もいますよね?
このサイトでは、個人事業主がどうやって日々の経理を行うのかを説明して、初心者におすすめの「freee」という会計ソフトを使った経理の方法を紹介します。
この記事を読めば、あなたもカンタンに経理について理解し、毎日の経理や確定申告の時期に悩むこともなくなります。
経理は、何のため?
そもそも「経理」って、何の略か知っていますか?
経理は「経営管理」の略なんです。
つぎの2点のために、お店の経営を管理する必要があるんですね。
- お店の健康状態を知るため
- お店の成績を見せて、国に納税するため
毎日の経理で、お店に異常はないかを把握して、年に1度の確定申告で結果をまとめて、納税額を決めるんです。
だから、日々の経理の業務をさぼっていると、確定申告の時期に死にそうになっている人が多いんですね。
じつは、すごく簡単なことなんですよ!
それでは、毎日の経理のやり方を見ていきましょう。
経理は、どうやるの?

経理は、売上と経費を記録して、利益がわかればいいんです。
売上と経費の証拠があるのか、その数字はどう記録するのか、最後に大きな間違いはないのかチェックすることが、経理の業務です。
つまり、経理業務は、
- 証拠を集める
- 数字を記録する
- チェックする
この作業をしていれば、お店の健康状態がわかり、年に1度の確定申告でもバタバタする必要がなくなります。
それぞれ、詳しくみていきましょう。
①証拠を集める
売上と経費、それぞれの証拠を集めていきます。

売上の証拠
売上の証拠は、基本的には、自分が発行する請求書です。
飲食店の場合は、ほとんど請求書は出さないと思いますので、レジに記録されたレシートの控えが証拠となります。
振込の売上は、入金履歴や請求書控えが証拠となります。
経費の証拠
経費の証拠は、相手先が発行する請求書や領収書です。
よく「レシートでは証拠にならないのか?」と思う方もいると思いますが、領収書ではなく、レシートでも問題ありません。
「日付、店名、内容、金額」が入っていれば、十分証拠となるのです。
プライベートの買い物が一緒にレシートに入っている場合は、不要な部分を斜線で消せば大丈夫。
プリペイド式の電子マネーやご祝儀などで、領収書やレシートの証拠がもらえない場合は、EXCELや手書きでも構いませんので、日付と用途を記録して保管しましょう。
証拠が不足すると…
売上の証拠が不足してしまうと、利益も減ることになります。
これは、支払う税金が減ることになるので、税務署からペナルティを受けてしまうんです。

逆に、経費の証拠が不足してしまうと、利益が増えることになり、余計な税金を支払うことになります。

保管した領収書などは、法律で7年間の保管期間が決められています。
7年経過したものから、どんどん処分してしまって大丈夫です。
保管方法は、売上と経費を分けて、ひと月ごとに袋にでも入れておきましょう。
つづいて、集めた証拠を記録する作業です。
②数字を記録する
「記録をする」という作業が、経理を難しくさせている一番の問題だと思います。

手書きで記入すればいいの?

決まった記録方法があるでしょう?
複式簿記って何?
この問題を解決するのが、スマホでお小遣い帳感覚で利用できるクラウド会計ソフトです。
記録の作業は、会計ソフトを使うことで、作業効率は各段に上がり、確定申告もラクになります。
会計ソフトを利用する際に大切なことは、freee、マネーフォワードクラウド、弥生オンラインのような,
有名会計ソフトを使うことです。
間違っても、マニアックな会計ソフトを使わないでください。
これらの会計ソフトは、POSレジ・銀行口座・クレジットカードと連携できますので、多くの記録は自動的に行われるのです。
自動的に仕分けされた記録を、日々スマホで見ていれば、自然と経理の知識はついていくものです。
③チェックする

毎月の売上と経費をチェックして、大きな間違いはないか、お店の経営は順調かをチェックします。
経費に関しては、減らせるものよりも、削除できるものはないか考えるほうが、年間にするとインパクトは大きいです。
また数円単位で「絶対に間違えないようにしなきゃ…」と気をつける必要はありません。
税金計算では、数百円も変わりません。
小さな間違えがないかを探して、必要以上に時間をかけるのはやめましょう。
会計ソフトを使っているとB/SやP/Lといった決算書をすぐに見れますので、通勤の電車で見ていれば自然に決算書の見方もわかるようになります。
- P/L(損益計算書):1年間のお店の業績
- B/S(貸借対照表):開店してから今までのお店のすべて
ここまで、日々の経理の仕方について見てきました。
「①証拠を集める」
「②数字を記録する」
「③チェックする」
この3つをしっかりとやっておけば、お店の異変にすぐに気が付けるし、確定申告もあっという間に終わります。
つづいて、おすすめの会計ソフト「freee」を紹介します。

経理の素人のボクが何の苦労もなく、毎日の経理から確定申告までをスムーズに行えたので、freeeは、経理未経験者にはおすすめです。
むしろ、freeeよりも簡単な会計ソフトは、今のところ他にはありません。
このソフトを使ってみても、どうしても「自分で経理ができない…」としたら、コストはかかりますが、あとは税理士さんに丸投げする方法しかないと思います。
ここからは、freeeの使い方を紹介します。
「freee」での経理
会計ソフトの登録がまだの方は、下記でおすすめの会計ソフトを紹介していますので、ご覧ください。
経理が未経験の方は、freeeの「スタンダードプラン」を選べば間違いありません。
1ヵ月無料期間がありますので、登録を済ませてください。

開始残高の設定|freee
freeeに登録が済みログインをしたら、最初に開始残高を設定します。
最初だけ少し面倒ですが、一度きりの設定なので我慢してください。
「設定」から「開始残高の設定」をクリックします。

自己資金250万円、融資300万円、合計550万円の現金を持っていた場合の開始残高を設定してみます。
赤枠を入力して、保存を押して終了です。

【左側(借方)に登録するもの】
- 開業費…開業までにかかった合計の費用
- 機械設備…10万円以上の調理器具や備品は「固定資産」となるので、独立して登録
- 現金…残りの事業用の現金
【右側(貸方)に登録するもの】
長期借入金…1年以上借りる融資
元入金…左側(借方)との差額を入力して、合計金額を合わせる
つづいて、銀行口座、クレジットカード、POSレジと連携していきます。
銀行・クレカ・POSレジの連携|freee
お店専用の銀行口座、クレジットカード、POSレジとfreeeを連携させます。
ホーム画面の「口座」から「口座登録」をクリックすると、連携画面が出ます。

順番に「銀行」、「クレジットカード」、「決済サービスや電子マネー」から指示に従って連携作業を完了してください。

これで、家賃などの口座引き落としの経費、水光熱費などのクレジットカード払いの経費、レジから毎日の売上がが自動で記録されます。
あとは、自動で登録できない現金の出費ですよね。
現金の経費は、スマホ撮影|freee
レシートや領収書をスマホの写真で撮影するだけで、自動記録されます。
freeeのアプリをダウンロードして、アプリを開き、「+」をタッチします。

「レシートの撮影」をタッチします。
カメラではなく手動で入力する場合は、「取引の登録」で手動入力です。

レシートや領収書を撮影します。
一度に5枚まで連続で撮影できます。
撮影が終わったら、「アップロード」をタッチします。

「取引登録」をタッチします。

合計金額、勘定科目(ここでは消耗品費)に間違いないか確認します。
勘定科目などを変更したい場合は、ここで変更できます。

間違いなければ、下にスクロールして、「登録」をタッチして終了です。

レシートや領収書がなければ、もちろん手動入力も可能です。
どうですか?
とっても簡単ですよね?
これなら、営業の忙しい飲食店でも毎日さぼらず、やっていけるはずです!

確定申告|freee
確定申告も、freeeでは簡単なんです。
個人事業主は、2月中旬~3月中旬に確定申告を終える必要がありますので、1月中に下記の作業をやってしまえば、もう何も心配はいりません。
スマホで簡単な質問に答えていくだけで、確定申告までできるのは、freeeだけです。

今回はスマホでのやり方を紹介します。
アプリを起動して、ホーム画面の「確定申告をはじめましょう」を選び、「基本情報の設定」をタッチします。

住所と税務署を入力します。

簡単な質問に「〇」「×」で回答していき、指示通りに入力していきます。

これで、確定申告に必要な書類が完成します。

出来上がった書面は、コンビニなどでも印刷できますので、あとは印鑑を押して税務署に提出して所得税を納税して、確定申告は終わります。
ここまで、freeeの経理と確定申告まで紹介してきましたが、わからないことがあればfreeeヘルプセンターで調べれば、ほとんどは解決します。
また動画でも、わかりやすい解説があります。
住民税と事業税
個人事業主は、住民税と事業税の納税をする必要がありますが、確定申告さえ終えれば、地方自治体から住民税と事業税の納付書が送付されますので、待っていれば大丈夫です。
- 住民税…年4回納付(6月、8月、10月、1月)
- 事業税…年2回納付(8月、11月)
消費税の課税事業者か?
消費税を納税するかどうかは、前々期の売上が1,000万円を超えていれば、2期後は消費税を払います。
または、前期前半の売上が1,000万円をも納税する必要があります。
(例)2020年納税するかどうかの判断
- 2018年の1年で1,000万円の売上があったか
- 2019年の1~6月で1,000万円の売上があったか
課税事業者になることは、ビジネスが拡大してきたことを意味するので、歓迎したいところですが、該当する初年度は利益を押し下げる原因となります。
また、決算も複雑になることから、課税事業者になるタイミングで、税理士に依頼するという判断もいいと思います。
飲食店の経理のまとめ

ここまで、飲食店の経理について見てきました。
経理に苦手意識を持っている飲食店経営者の方は、とても多いですよね?
原因は、簡単な会計ソフトを使っていないことと、複式簿記の知識がないことです。
複式簿記の仕方なんて覚えなくていいんです。
お店のための経営管理(経理)と決算書、税金について理解すればいいのです。
そのためには、経理についてのカンタンな知識とfreeeのような会計ソフトを利用することです。
経理の未経験者は、freeeで経理ができなければ、他の会計ソフトでも難しいと思います。
その時は、迷うことなく、税理士さんに依頼をしてください。
